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生活習慣病(高血圧)の運動方法を知りたい方へ【香川県高松市】

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健康診断などで血圧が高いと指摘されたことはないでしょうか?

日本では2015年国民健康・栄養調査によれば、65-74歳の63%、75歳以上の74%が高血圧に罹患しています。

高血圧症は、年齢とともに誰もがなりうる生活習慣病なのです。

私たちMedical Fitness PONOでは、ミドルからシニアの方を中心にトレーニングを提供・指導しており、お客様の中には高血圧症の方もみられます。

そこでよく受ける質問が、「高血圧だけど運動して大丈夫なの?」、「私は無理せず控えておいた方がよいかしら?」という内容です。

この記事では、主にミドルからシニアの高血圧症をお持ちの方に向けて、運動のメリットや運動方法についてお伝えしたいと思います。

高血圧症は脳心血管リスクを上昇させる

「高血圧症でも運動をするべきでしょうか?」、この質問に対して、

結論から申し上げますと、運動するべき、です。

運動には血圧を下げる効果があり、心血管リスクを減少させることができます。

●血圧レベル別の脳心血管死亡ハザード比と集団寄与危険割合

高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)

上はガイドラインの図を引用しています。
左:中壮年者(40-64歳)
中:前期高齢者(65-74歳)
右:後期高齢者(75-89歳)

どの年齢層の方であっても、血圧が上がるにつれて、脳心血管死亡リスクが上昇することが明らかです。

運動をすることでさらに血圧が上がるのではないかと不安に思われる方は多いですが、長期的にみれば降圧効果(血圧を下げる効果)が期待できます。

運動をすることで血圧は5mmHgくらい下がる

それでは、定期的な運動でどの程度の血圧改善が得られるのでしょうか?

定期的な運動は、一般的に収縮期血圧を2-5mmHg、拡張期血圧を1-3mmHg、低下させることが報告されています。

高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)

「あれ?すくない!?」と思った方も多いのではないでしょうか。

この数字は統計データですので勿論個人差がありますが、そのように感じられた一番の理由は、誇張表現を用いた投稿が世に蔓延しているためだと思われます。

「○○するだけで、血圧180→130!」みたいなタイトル、のコンテンツが多すぎます。中には、「薬不要!」と大々的に訴えているコンテンツもあり、本当に患者さんのためになっているのか、個人的には疑問を抱くものもちらほら見かけます。

話が少しそれてしまいました。。。

5mmHgは十分素晴らしい数字です。これは、高血圧治療薬1種類を服用した場合の効果と同等程度と言えます。

以上から高血圧症の方にとって、運動をしない、という選択肢はないでしょう。

しかし、運動による一過性の血圧上昇があるのは事実です。

運動を避けるべき高血圧の方も中にはおられますし、どのような運動を行うべきか、というのは重要です。

血圧高すぎる人や心血管病のある方は要相談

運動をそもそも避けるべきであったり、運動をする前にお医者さんとよく相談するべきなのは、どのような方なのでしょうか?

ガイドラインでは、Ⅱ度高血圧症以下で脳心血管病を有していない方が運動療法の適応と記されています。

上から赤線までが運動療法の適応ですね。

つまり、血圧が非常に高い状態(例えば、収縮期血圧が180mmHg以上や拡張期血圧が110mmHg以上)の方は、薬などで降圧をしてから運動に取り組むべきであり、脳心血管疾患を有する方は、運動を始める前に医師と相談が必要ということです。

高血圧に適した運動は有酸素運動

いよいよ本題です。
高血圧症の方はどのような運動をすべきなのでしょうか?

ここでは、どのような運動を、どの程度の強度で、どのくらいの頻度で行うべきかお伝えします。

1. 種類

  • 有酸素運動
    ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など。
    これらは筋力トレーニングと比較すると血圧上昇が生じにくく、血圧を自然に下げる効果があります。
  • 筋力トレーニング
    有酸素運動と比較して絶対的な推奨はありませんが、筋肉量維持に有効であり取り入れるべきでしょう。
    自重トレーニング(腕立て伏せ、スクワットなど)であれば、負荷が大きすぎるケースは避けやすいです。

2. 強度

  • 有酸素運動
    自覚的には、「ややきつい」、と感じる程度です。
    分かりやすく言えば、「話しながらでも運動ができる程度」、がよいでしょう。
  • 筋力トレーニング
    軽い重量で多くの繰り返し(例えば、各エクササイズを10~15回)を行い、筋肉に過度の負担をかけないようにします。
    専門家と相談しながら取り入れていくのがよいでしょう。
    重いウェイトトレーニングは、過度の血圧上昇リスクがあり避けるべきです。

3. 頻度

  • 有酸素運動:
    週に5日以上、1日あたり最低30分を目指します。
    血圧は維持的な運動直後から約4-5mmHg低下し、その後22時間くらい降圧効果が持続するため、できれば毎日の運動が望ましいです。
    時間が取れない場合は、10分間の運動を1日3-4回に分けても良いです。
  • 筋力トレーニング:
    週に2~3回、各筋肉群に対して1セットから始め、徐々にセット数を増やします。
    専門家と相談しながらが望ましいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

高血圧症の方に、基本的な運動方法をご理解していただけたなら何よりです。

また、糖尿病や脂質異常症(高コレステロール血症)の方にも、今回ご紹介した内容が概ね合致しますので、ご安心ください。

適度な運動を取り入れることが望ましいですが、個々の健康状態に合わせた運動プログラムを立てることが重要です。

医師の指示を受けた上で、安全かつ効果的な運動を行うようにしましょう。

香川県高松市在住の方へ

ご一読いただきありがとうございます。

Medical Fitness PONOは、医師監修で理学療法士が提供するトレーニングサービスであり、高血圧症などの生活習慣病をお持ちの方にもエビデンスベースの運動療法を提供することが可能です。

内科的疾患のお客様に対しては、血圧・酸素飽和度をトレーニング前後に測定するようにしています。

香川県高松市に在住の方は、ぜひ私たちとともに健康習慣をスタートしてみませんか?

体験コースは無料です!

ご連絡お待ちしております。

参考文献

・高血圧治療ガイドライン2019

ABOUT ME
川口幸穂
川口幸穂
株式会社happipon
代表取締役社長
2019年医師免許取得
父が狭心症でカテーテル治療後に運動療法を続ける場がないことをきっかけに、医師監修の今までにない訪問パーソナルトレーニングを立ち上げました。 medical fitness PONOは全トレーナーが理学療法士による訪問パーソナルトレーニングサービスです。 体力に自身のない方や持病をお持ちの方々向けに医師監修で安全かつ効果的なトレーニングを提供します。 専門家が個別プランを作成し、健康な生活をサポートし、美しい体作りをお手伝いします。 PONOで楽しく健康な未来を手に入れるお手伝いができれば幸いです
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